ジョン・フォード『リオ・グランデの砦』 50年製作 リヴァイヴァル
『アパッチ砦』『黄色いリボン』につづく騎兵隊三部作。三作のなかではいちばん面白かった。
理由は単純。戦闘シーンの迫力だ。
襲撃してくる「野蛮なインディアン」、迎え撃つ「正義の開拓者たち」。
この類型による戦争スペクタクルが『駅馬車』にも勝る、と興奮したものだった。
この映画は、中学生の頃、田園シネマの三本立てで観た。
子供のころに刷りこまれたイメージは強烈だ。
今でも「悪の枢軸」をこらしめる強いアメリカの「勇姿」を見るにつけ、よみがえってくるのはコレ。
夜の闇に乗じて奇声をあげて襲撃してくる野蛮人。
疾駆する馬、飛来する弓矢。
正義の側の一発必中のライフル弾が敵をバッタバッタと撃ち落としていく。
――それが当然の話なのだと信じていた。